『光が死んだ夏』は田舎の怖い風習の謎に迫る和ホラー漫画

『光が死んだ夏』は田舎の怖い風習の謎に迫る和ホラー漫画

夏なので『光が死んだ夏』という漫画のレビューをしたいと思う。

田舎が舞台になっているホラー・ミステリーといった作品で、最新刊(現在5巻まで)まで全て読んで思ったのは、

「独特なストーリーと、親友同士のいびつな関係性に引き込まれる」という事!

ホラーといってもお化けとかヒトコワ的なものではなく、よく田舎特有の怖いしきたりとか風習、言い伝えってあるじゃないですか。

そういう系統のホラーです。

そして最近この作品を読んだ私にタイムリーなニュースだったのですが、なんとアニメ化が決定したそうで!

映像化される前の布教の意味も込めて見どころなどを書いていきます!

ネタバレなしで安心!

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『光が死んだ夏』はどんな作品?

ある集落で暮らす少年、よしきと光。同い年の2人はずっと一緒に育ってきた。しかしある日、よしきが光だと思っていたものは別のナニカにすり替わっていたことに気づいてしまう。それでも、一緒にいたい。友人の姿をしたナニカとの、いつも通りの日々が始まる。時を同じくして、集落では様々な事件が起こっていき――。新進気鋭の作家・モクモクれんが描く、未知のナニカへ堕ちていく運命の物語、開幕。

光が死んだ夏 – ヤングエースUP

幼馴染の忌堂光(いんどうひかる)は山中の事故で死んでしまい、今生きている“ヒカル”は人間ではない何かになっている。

辻中佳紀(つじなか よしき)はそのことにすぐに気付くんですが、大好きだった光の見た目そのままの化け物から離れることができず、他のクラスメイトにそのことを隠しながら普通に学校生活を送ります。

しかしヒカルが現れてから村に異変が起きるようになってしまい、不審死が起きたりよしき自身もこの世のものではない何かに襲われるようになってしまう。

それでもヒカルから離れられないよしきは村や忌堂家について調べ始め、隠された真実に近づいていく…。

感想・考察・見どころ

光が死んだ夏 第1巻

序盤で変なことをブツブツ言ってる老婆が出てくるんですが、

やべえ老婆 × 限界集落 × 夏

といったらもう王道和ホラーですね!w

にちゃんまとめでちょいちょい見かける田舎であった怖い話系のスレを、良い感じに漫画にしたらこうなるのかなって思ったりもしました。

『ひぐらしのなく頃に』が好きな人はハマりそう。

あとは『君の名は。』で糸守の謎について解明されてくところにワクワクした人!(私じゃ)


先が気になってどんどん読んじゃう要素の一つに、作中での村とか忌堂家の設定が、モデルになった村が本当にあるんじゃないかと思ったくらいリアルっていうのがある。

隠された真相に近づいていくにつれドキドキ感はもちろん普通に怖さもありますが、こういう和ホラーって瞬間的にビビる!じゃなく、ジワジワとくる怖さなのがまたいい。

びっくり系に弱い怖がりでも読めるので助かってます

BLにカテゴライズされている件について

BL作品ではないのですが、そういう要素があるなんて言われたり時々BLにカテゴライズされていたりもしますね。

ヒカルがよしきに執着するのは、忌堂家の秘密と死ぬ間際に「よしきを一人にしたくない。」と思ったことが原因で、生前も同じようによしきに対して好意を抱いていたかは謎です。

よしきに好き好き言ってますが、化け物であるヒカルには愛情だとか命の重みだとか人間にあるべき感情が欠落しているので、本当の意味でのLOVEじゃないんですよね。

死ぬ前に思ったことが執着に繋がっちゃってる感じ

一方でよしきは光の生前から友情以上の感情を持っていたような描写はありますが、それって恋愛対象としての「好き」なのか?と悶々としていたら、ぴったりな表現を見つけました。

それが「ブロマンス」です!(初めて知った)

ブロマンス(bromance)とは、兄弟(brother)とロマンス(romance)を掛け合わせた造語で、恋愛ではなく男性同士の絆や、一歩踏み込んだより深い友情、時には家族愛に近いようにも思わせる関係を描きます。 肉体的欲求を伴わない関係なので、BLとはまた違った魅力を持つジャンルです。

DMMブックス – ブロマンスとは?

これだ~!そうそう家族愛みたいな感じ!

あんな物(意味深)を見ちゃったりもしたし、ヒカルと生活するようになってからは色々ありすぎて共依存みたいになってますが、それはBLじゃなくその関係性がよりストーリーの不気味さを引き立てる要素になっているんじゃないかなと思ってます。


光が死んだ夏 第1巻

BL作品ではないので直接的なエロシーンはないです。

ないですが!

寄せにいってる?っていう↑みたいなコマもあるので、感じ方は人によるかも。

どうでもいいけど、ブロマンスな関係性を考えて真っ先に浮かんだのがサンドウィッチマンだったの、なんかセルフでじわった。

10巻以内で読めるボリューム感

あとがきで作者の方が言ってたのですが、『光が死んだ夏』は3部構成を想定していて1~3巻が「日常編」、4~5巻が「謎解き編」そして6巻からは…お楽しみ!ということで、恐らく10巻以内で完結する可能性が高いです。

次巻から新展開が来そうでわくわく

これ私だけかもしれないんですが、色んな漫画を読みたいので10巻以内の作品ってだけで評価爆上がりなんですよ。

手に取りやすいし、何年も新刊待ちでじらされることがなくて嬉しい。

社会人の短い夏休みにもぴったり

さいごに

『光が死んだ夏』はまさに今の時期に読むのがピッタリな、ジワジワ系和ホラーです。

アニメ化がいつなのかはまだ発表されていませんが、その予習にもいかがでしょうか。

おわり!

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