救いが一切ない漫画『ブラッドハーレーの馬車』を読んだ

救いが一切ない漫画『ブラッドハーレーの馬車』を読んだ

鬱漫画で有名な『ブラッドハーレーの馬車』を読んだのでその感想を書く。

ちなみにネタバレはしないようにしているので、また読んだことがない方・読もうか迷っている方にも安心安全の記事となっています。

CONTENTS

超簡単にどんな作品なのか説明

資産家・ブラッドハレー家の養女になることが、孤児院の少女たちの憧れだった。

ブラッドハーレー聖公女歌劇団で華々しく活躍する……そんな期待に胸を膨らませた少女たちがたどり着いた先は、暗い暗い塀の中。

恐ろしく壮絶な悪夢が始まる――。

Amazon『ブラッドハーレーの馬車』商品説明より

孤児院で暮らす少女たちの中から毎年一人ブラッドハレー家の養女となる少女が選ばれるのですが、旅立った先でかなり酷い目に合うというお話。

一話ごとに話が完結するオムニバス形式で全8話。一巻のみの読み切り漫画。

サクッと読めるので長編作品が苦手な人にもおすすめ。

ブラッドハーレーの馬車をおすすめしたい人

鬱アニメ・鬱漫画が好きな変人

ぼくらのとかまどマギがタイプな人。

どっちも見たよ!救いのない話、胸糞話大好き!って方、ぜひTwitterフォローしてください。仲良くしましょう。

とにかくそんな方々におすすめしたい作品です。


ちなみにグロ描写はほぼない。

エロ描写はないと言ったら嘘になるかもしれないけど、興奮するようなエロではないのは確かですね。

ただこういう系の漫画になれちゃった私的見解であって、裸体は映り込んでるし、血とか痛そうなのとか一切ダメ!って方は避けた方がよいと思われます。

まじで後味が悪すぎる

作品の存在自体は結構前から知ってはいたけど、これを読んでトラウマになったというレビューが多かったので、鬱耐性がそこそこある私でも尻込みしてしまっていた。

気合を入れて読み始めたら「あれ、絵が古めなのね?」と感じたんですが、この漫画2007年に出版された作品なんですね。


内容は一言で言えば「鬱」に限る。もう最初っから最後まで救いがない。

先ほど挙げたぼくらの、まどマギには地球やら家族救えるぜ!的なハッピー要素が一応あったりするけど、そういうのも一切ない。

上でも言ったように残酷なグロ描写がドーンと出てきてメンタルに来るというわけではないんですが、「逃げ場のない残酷さにチクチクと精神攻撃されて苦しい。」という表現がしっくりくる感じです。

単に可哀そうとか悲しいとかで涙ボロボロっていう感じでもないので、読了後はなんか脱力感がすごかった。

読んでて辛いのに魅力的という矛盾

作中での”ヤバイ”設定の描写は、最初の1話に集約されている。

そんでもって2話以降はどれも話の終わらせ方がお上手で、登場人物が結局どうなったのかとか「それってつまり?」っていう事が最後まで書かれてない回が多いんですよね。

彼女達の結末について凄く考えさせられるし、しょっぱな見せつけられた内容が効いていて、導かれる考察も結局鬱で沼るという作品でした。

既読の方へ

ところであのマフラーのやつ、あれってどういう意味なんだろう?

壁にもたれて普通に立っているようにも見えたけど、やっぱそういうことなのかな?

アニメ『無限の住人』と同じ作者(沙村広明さん)が描いているということもあって、どことなく似た雰囲気を感じますね。

漫画はオムニバス形式ではあるんですが、別の回にちょろっと出てた子とか関連のある子が後で主人公として出てきたりするので、そういう繋がりやら時系列を考えながら読むのも楽しいです。

一つだけ笑えるとこあった

本当に一回だけ、この漫画読んでて笑った箇所がそういえばあった。

あとがきなんですが。

作者曰く「赤毛のアンみたいな漫画」を目指した結果生まれたのがこの『ブラッドハーレーの馬車』とのことです。(どうしてこうなった)

おわり!

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