日大通信への入学を考えている方、そんな方々の最終的な目標はなんといっても卒業することだと思います。(教職生の方は違うかもですが)
私は文理学部 文学専攻(英文学)に在籍し現在4年生になりましたが、実は2年生の後半あたりから学部の選択をかなり後悔するようになりました。
なぜなら英文学科こそ一番卒業が大変な学科ではないかと感じたからです!
その理由は?結局卒業しやすい学科はどれなのか。
この記事はそういったことについて、体験談を元にまとめたものです。
これから日大通信への入学を考えている方は、ぜひ学科選びの参考にしてください。
- これから日大通信に入学しようと考えている方
- 文理学部の1、2年生の方
- 大学の資料わかりづらくね?と思ってる方
- 卒業しやすい学部が知りたい方
- お金をできるだけかけないで卒業したい方
- 地方住みの方
通信制大学生になったら読みたい記事
結論:選ぶなら経済学科
先に結論からいうと、学科を卒業のしやすさで選ぶならおすすめなのは経済学部 経済学科です!
そんなことない!経済学科だって大変なんだけど!という意見があるのも重々承知です;;
ただ「隣の芝生は青い」というだけではないので、その理由を解説していきますね。
- 令和3年度~令和6年度の情報が元になっています
- 今後内容に変更がある場合があります
- 最新の情報は大学HPなどを確認してください
卒業のしやすさについての定義
「卒業しやすい」といっても、単に科目の勉強内容が簡単か難しいかということだけの違いではありません。
通信制大学は社会人の方が多いと思いますが、勉強時間の確保や必要な授業を受けるための休みが取れるかということも、卒業しやすいかどうかということに影響してきます。
単位修得に関わる出費が多いことも、卒業しやすいかといったらそうではないですよね。
そういったことを全部ひっくるめてこの記事では「卒業しやすい」ということにしています。
つまり
「卒業しやすい」≒「自由度が高い・選択肢が多い」です。
実際に日大通信に在籍してみて、その差が学科によってかなりあるなと感じました。
日大通信の学部・学科(専攻)について
日大には4つの学部、8つの学科(専攻)があります。
法学部 | ・法律学科 ・政治経済学科 |
---|---|
文理学部 | ・文学専攻(国文学) ・文学専攻(英文学) ・哲学専攻 ・史学専攻 |
経済学部 | ・経済学部 |
商学部 | ・商業学科 |
どの学部・学科を選択しても卒業に必要な単位は124単位です。
そのうちスクーリングで修得しなければいけない単位数も決められています。
入学種別 | 必修スクーリング単位数 |
---|---|
1学年入学 | 30単位以上 |
2学年編入 | 22単位以上 |
3学年編入 | 15単位以上 |
学科によって必修科目に差がある
卒業に必要な単位は全学科共通で124単位ですが、必修科目数は学科によってかなりの差があり、これが卒業しやすいか否かに直結していると思います。
必修科目には2つ種類があります。
- (ただの)必修科目
-
指定された科目は必ず単位修得しなければならない
- 選択必修科目
-
指定された科目の中から指定された単位数修得する
英文学科の場合、必修科目は8科目28単位+卒論(8単位)、選択必修科目は7科目20単位です。
対して経済学科では必修科目が3科目12単位と決められているのみで後は自由に履修できます。
入学時に配布された学修要覧をもとに、必修科目と選択必修科目の科目数・単位数をまとめてみました。
学科 | 必修科目 | 選択必修科目 |
---|---|---|
法律学科 | 11科目 44単位 | 2科目 8単位 |
政治経済学科 | 3科目 12単位 | 10科目 40単位 |
文学専攻(国文学) | 卒業論文(8単位) | 8科目 28単位 |
文学専攻(英文学) | 8科目 28単位+卒業論文(8単位) | 7科目 20単位 |
哲学専攻 | 6科目 24単位+卒業論文(8単位) | 7科目 24単位 |
史学専攻 | 1科目 4単位+卒業論文(8単位) | 12科目44単位 |
経済学科 | 3科目 12単位 | なし |
商業学科 | なし | 科目数自由 48単位 |
学修要覧のスクショをも載せてます
学修要覧の学科別必修科目
各学科の必修単位数は大学HPにも記載がありますが、単位数しか記載がありません。
入学から卒業まで:学科・専攻別卒業所定単位(124単位)
ということは入学前は必修の科目数まではわからないということになります。(私が探した限りなのでどこかに載ってたらすみません)
英文学科は単位数だけでも多いのですが、この科目数というのも卒業のしやすさに大きく影響してきます。
コスパ・タイパの悪い科目があるか
科目によっては単位認定される際に2単位の科目、4単位の科目があり、単位修得の労力はそこまで大きく変わらないので、科目数を抑えて4単位の科目を修得したほうがお得感があります。
英文学科の必修・選択必修科目には2単位の科目が多く、それだけコスパ・タイパが悪いということになります。
対面スクーリングのみ科目があるか
スクーリングの中にはメディアでは単位の取れない、対面スクーリングでのみ修得可能な科目があります。
英文学科の選択必修科目のうち6単位分(2単位科目×3)はこれにあたり、最低6回は都内に土日2日間行く必要があるので、できるだけ交通費を浮かせたい地方民にとってはかなり大変です。
英文学科以外に避けられない対面スクがある学科は以下の通り
- 国文学 2科目
- 哲学 2科目
- 史学 2科目
なんとオール文理学部です。それぞれ4回対面スクーリングへの参加が必要になります。
卒論が必修か
文理学部のみ卒業論文が必修です。
卒論はかなり時間も気力も必要なので、できればやらずに卒業したいところです。
郵便局に行くのも一苦労
卒論指導を受けるためにはまず専用の卒論手帳の購入をしなければなりません。(5,000円。高w)
その為には現金書留で現金を送る必要があります。
また卒論の執筆に必要なファイルのやり取りはメールで出来るのですが、評価やコメントはなぜか文通でやらなければいけないという謎のシステムなので、指導を受ける度にこの手帳に手書きで記入して郵送もしなければいけません。
手帳購入時、郵送するための切手(25円分)を用意するときどちらも郵便局に行く必要があるんですね。
フルタイムで働いている方にとって郵便局に行くのは結構難しいことだと思います。私は有給時にまとめ買いしたり、平日休みの家族に頼んだりしてどうにかしていました。
卒論指導を受ける時間を作りづらい
卒論指導は最初の「一般指導」の段階のみ、対面かzoomによる指導を受けなければいけないのですが、そのオンライン指導は予約制でそもそもの枠がほとんど日中の時間帯であり、たまに18時以降の枠があってもすぐに埋まっていました。
仕方なく時間給をとって指導を受けたよ
面接試問のために都内に行く必要がある
論文提出後の面接試問というものもあります。
まだここまで進んでいないので実体験ではなくブログやSNSで調べた情報にはなるのですが、都内の通信教育部校舎にて対面式、勝手に指定された日時は変更不可のようです。
この指定日というのが平日かどうかまではわかりませんでしたが、また交通費と有給の検討が必要そうです。
これ以外にも必要な文献代、図書館や大学図書館に行く時間の確保など。
単純に論文を書くのが大変というだけではなく、社会人的にきつめなイベントが発生しがちなのでそういったことも影響してなかなか卒論は進めづらいです。
必修科目からみる卒業しやすい学科
必修科目がガチガチに決められているよりはそうでない学科の方が
- 自分の得意そうな科目
- スクーリングなしの科目
- メディアで受けられる科目
こういった科目を選びやすいので、お仕事や家庭との両立、また学費や交通費・宿泊費も抑えられる可能性が高く、卒業しやすい学科であると言えます。
よって必修科目の少ない経済学部経済学科が一番おすすめであり、次点で選択必修科目の選択肢が多い法学部政治経済学科、商学部商業学科となります。
文理学部はそもそも卒論をやらなければいけないのでおすすめしませんが、特に英文学は大変だと思います。
卒業しやすい学科 | おすすめしない学科 |
---|---|
経済学部 経済学科 | 文理学部 文学専攻(英文学) |
科目修得試験の持ち込み可科目に差がある
単位を取る方法の一つに科目修得試験(通称かもしゅう)があります。
これはリポートによる自主学習の後に受ける試験のことで、合格すると単位修得となります。
かもしゅうは基本教科書などの持ち込みはできませんが、一部の科目で持ち込みが許可されています。
令和6年度1回目の持ち込み可能科目を元に、全105科目のうち、各学科の必修科目・選択必修科目でいくつ持ち込み可のものあるかを地道に数えてみました。
結果は以下の通りです。(アナログに数えたので誤差があったらすみません)
学科 | 持ち込み可科目数 |
---|---|
法律学科 | 19 |
政治経済学科 | 10 |
文学専攻(国文学) | 2 |
文学専攻(英文学) | 1 |
哲学専攻 | 7 |
史学専攻 | 9 |
経済学科 | 3 |
商業学科 | 10 |
これを見てわかる通り、かなり科目数に差があります。英文学科は脅威の1。英語史のみでした。
持ち込み可能な科目は毎年変わるは変わるのですが、だいたい同じような科目な気がします。
そして英文学科の科目はいつも少ない
もちろん科目によって合格難易度に差はありますが、基本的に持ち込み可の科目の方が勉強コストや合格しやすさ的にも楽です。
必修科目で持ち込み可の科目がたくさんあった方が単位が取りやすく、卒業しやすいに決まってます。
別に学習内容が難しいから持ち込みができるとか、簡単だから持ち込めないとかではないんですよね。持ち込み不可で難しい科目もありました。
この持ち込みのできる科目の選ばれる基準ですが、全くの謎です。
ただ私的には結構不公平な気がしています。
かもしゅう持ち込み可科目からみる卒業しやすい学科
今年度の内容だけでいえば、経済学科は必修の3科目全てが持ち込み可、政治経済学も13科目取ればいいうちの10科目が持ち込み可なので、かもしゅうメインで単位を取っていきたい方はこのあたりの学科がおすすめということになります。
卒業しやすい学科 | おすすめしない学科 |
---|---|
経済学部 経済学科 | 文理学部 文学専攻(英文学) |
学びたい分野で学科を選ぶ必要性はそこまでない
ここまでの内容を総合して、卒業しやすいかどうかで学科を選ぶ場合経済学科がダントツでおすすめだという事はわかると思います。
だからといって経済について勉強したくはない…。この分野について学びたい!と決まっている方もいますよね。
必修科目について先に説明しましたが、それ以外の科目はどうなるかというと好きな科目を選ぶ「選択科目」となります。
この選択科目ではある程度はどんな科目でも選択可能で、他学部の科目も選択することができます。
他学部の科目は上限30単位までという制限はありますが、8科目分くらいはどの学科に在籍していても好きな分野について学べるということになります。
特に英語をやりたいという場合は、どの学部・学科でも外国語科目から8単位修得が必修なので、先程の30単位分に足してさらに8単位は英語系の科目を履修できるんですよね。
つまり卒業しやすい経済学科に在籍しつつ、エセ英文学科の学生になることもできるというわけです。
学部・学科選びで後悔しても1度だけ転部・転科できる
もう文理学部に入っちゃったよ!先に知りたかった!という在学生の方、日大通信には取得した単位を引き継いで別の学部、学科に変更することのできる転部という制度があります。
- 入学後1度限り
- 4年次での転部・転科はできない
- 一定数の単位を修得している必要がある
2年次出願資格:18単位以上
3年次出願資格:36単位以上
特に試験などなく、書類を提出すればいいようです。ただし申請期間が短めなので忘れないように申請しましょう。
私は転部・転科できると知った時点で文理学部科目を30単位以上修得していたので、仮に経済学科に転部した場合、無駄になってしまう単位が発生するので断念しました…。
転部するなら2年生のうちにやってしまうのが、無駄になる単位がなくスムーズです。
まとめ
単にその分野に興味があるからという理由だけで学科を選んでしまうと後悔する可能性があります。
必修科目にどんなものがあるかを先に確認しないと、その中に苦手な科目があってどうにもならなくなったり、仕事の都合がつかずにスクーリングに参加できないという状況にもなりかねません。
できるだけ楽に卒業したい方や興味のある科目だけやっていたい方は、履修への制限が少ない学部・学科を選ぶことをおすすめします。
卒業しやすいかどうかで学部・学科を決めるのはどうなのかという意見もあると思いますが、多くの人が社会人生活と学生生活を両立している中で卒業を目指しているので、勉強内容以外の要因で卒業できなくなってしまっては本末転倒なんじゃないでしょうか。
この記事が誰かの参考になれば嬉しいです!
おわり