鬱漫画『ミスミソウ』が見るに堪えない理由はグロじゃない

鬱漫画『ミスミソウ』が見るに堪えない理由はグロじゃない

胸糞漫画、鬱漫画といえばほぼ必ず名前の挙がる『ミスミソウ』

こちらを全巻一気読みしたので感想を書こうと思う。

先に言ってしまうと

  • 色々酷い漫画
  • なんで高く評価されているか理解に苦しむ
  • 見るに堪えない

主にこういったネガティブな意見なので、この作品のファンは見ないでいただきたい。

CONTENTS

簡単なあらすじ(ネタバレなし)

まずはいつものように極力ネタバレなしで作品を紹介します。

「私は家族を焼き殺された――。」三角草(ミスミソウ)。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花。閉鎖的な田舎町の中学に転校してきた少女「春花」を待っていたのは、壮絶なイジメだった。せき止められない憎しみに、少女の心は崩壊する―――!!

ピッコマ – ミスミソウ

ミスミソウは全6巻。(上下2巻というタイプもあるみたい)

作品紹介からもわかるように、主人公が壮絶なイジメを受けた上に家族まで殺されてしまい、その復習をいじめっ子たちにする。っていうストーリーです。

そしてこの復讐ってのがグロくて、最後には誰も救われない。

悲しいけど色々考えされられる。切ない。

っていうのが色んなところで言われてる内容だと思う。

分類としては「ホラー」になるみたいですね。作品のキャッチフレーズも「精神破壊ホラー」

私もこの辺の事前情報をもちろん知った上で作品を読んだ。

ちなみにグロ耐性・胸糞耐性はかなりある方なので、そこは全く心配してませんでした。

というかむしろ、そういうの大好物なんでワクワクしてたというのが正しい。


まず読む前から、「あらすじからしてどっかの漫画と似てる~。」と思っていたんですが、実際パクリなんじゃねえかってくらい似てましたね。

『十字架のろくにん』っていう漫画なんですけど。

この作品との比較は後で書きます。

3巻くらいで読むのやめようかと思った

こういう系の作品は大好きだし今まで見たり読んだりしたものは大体ハマってるので、今回も楽しみだな~。とか思いながら読み始めた。

で、最初に思ったのは「絵が無理かも」ってこと。

表紙の絵はけっこう可愛いんだけど、たぶんこれ渾身の一枚だわ。(失礼)

本編の絵ははっきり言って下手だし、誰が誰だかわからなくなるし(特に先生と相場くん)、絵柄からしてめっちゃ病んでる。

コマ割もギョロ目のアップ多くね?と思った。なんかハッとした表情のやつ。

でも絵が下手だけど話が面白いっていうのはよくあるし、ミスミソウも評価高いからそういうタイプなんだろうと思って読み進めてたんですよ。

Amazonの評価めっちゃ高い

少し前に読んだこちらも、絵の癖すげえなと思ったけど作品はすごくよかったし。

読むと決めた時点で全巻大人買いしてたんで、後に引けなかったってのも正直ある。

ただですねー、結局最後までずっと話も面白いと思えなくて、特に3巻くらいが「あーもーやめよかな。」のピークだったかもしれない。

Amazonレビュー、マ?って信じられなくて、必死に低評価ばっかり探して読んでた。

あまりにもリアリティがなさすぎる

「あり得ない」が多すぎた

これが一番作品に惹かれなかった要因だと思う。

パッと思いついただけでもこのくらいある。

  • 武器の殺傷能力高すぎ
  • 警察無能すぎ
  • 子がいなくなったのに親落ち着きすぎ
  • 全員殺人に対する抵抗なさすぎ
  • 主人公強すぎ
  • 登場人物全員病みすぎ

リアルすぎると物語が成り立たなくなっちゃうんで難しいところではあると思うんだけど、うまい感じの誤魔化しが一切ないのが気になった。

子供が何日も帰ってないのに犬いなくなったくらいの温度感の両親とか、全事件一切捜査してる感じのない警察とか、全部スルーなのはもうファンタジーだしなあ…。

ちっさいナイフ一振りで骨までいくことってないし。

華奢な女の子が「復讐始めました~。」って、昨日の今日で2vs1出来るわけないのよ。とか。

全体的にファンタジーじゃないとあり得なすぎるのに、舞台が辺境の田舎っていうリアルとの違和感が大きかったんだと思う。

陰湿なイメージから田舎を舞台にしたのかな?とも思ったけど、ガチの田舎住みの人らに怒られそうとも思ったw

復讐が作品のメインなのに、主人公が強すぎるせいであまりにあっさり人がバタバタ死んでくのも、なんか違うんだよなあ。

人物に闇しかないから感情移入できない

登場人物全員が殺人ロボみたいな感じなので、突然泣いてるシーンが来たところで共感できなかった。

だから可哀そうとか、切ないとかも特になかった。

最後の電車のシーンも。うーーん。って感じ。

おじいちゃんもアッサリしすぎてて、悲しみが伝わってこない。

グロ描写も大袈裟だからなんか笑える

グロを前にして笑ってる私、やばいかな?

さっきのナイフ一振りで骨っていうのもそうだけど、とにかくグロくしたいっていう意図を感じちゃったんですよ。

本当のところはわからないんで、あくまでそう感じたってだけですが。

どいつもこいつも出会ってすぐ殺し合うし…。突然のグロ。

グロも色んな前置きとか人物のバックグラウンドを知ってから見ることで、いい意味で不快感が増すと思う。

だから突然包丁でグサーはあんまり響かない。

特にあれ、ボウガン刺さっただけで目クレーターになるとこ。

それどんなでけえ矢だよwww

って笑っちゃいました…。なんかごめんなさい。

vs『十字架のろくにん』

似てるって言った作品です。

こっちの方が後に出版されてるので、パクリであればこっちがパクリなんですけど。

『十字架のろくにん』は今15巻まで出ていて、新刊を待ってるくらいハマってる作品です。

ミスミソウがダメでこっちは面白いって、なんの差なの?って自分でも考えてみたんですが

  • 主人公が鍛えてちゃんと強くなってる
  • 復讐も一方的じゃない
  • 闇落ちはしてるけど感情を失ったわけじゃない
  • 普通の人間も出てくるし、がんばってる警察もいる

この辺じゃないかと思いました。

エグさ的にもこちらの作品の方が上なので、ミスミソウがギリだった方は無理かもしれないです。

面白いから読んでみて!

未完結ですが、どっかのタイミングでレビュー記事書く予定です。

ミスミソウは映画もあります

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映画もあった。

漫画と映画では結末が若干違うみたいなので、一回見てみようと思います。

あの漫画が映画でどう表現されるのかという点では結構楽しみだったりする。

主人公役の子はこの映画が初主演とのことで、すごい作品を処女作にしたのね…。って謎に関心しちゃった。

おわり!

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